つくろい東京ファンドオンラインショップ Blog

2019/07/01 13:21

いつも潮の路珈琲をご愛飲いただき、ありがとうございます。
誠に勝手ながら、2019年7月30日をもって、潮の路珈琲の販売を終了させていただきます(定期便はすでに終了しています)
「カフェ潮の路」とコーヒースタンドの営業は継続いたしますが、コーヒーの自家焙煎事業は以下の事情により、残念ながら継続が難しいとの結論に至りました。

潮の路珈琲の製造・販売は、ホームレス経験者の仕事づくりを目的として実施してきましたが、この間、メンバーの高齢化や心身の病気等により、作業に参加できる人が減少してきました。

昨年秋より新たなメンバーを募集するため、つくろい東京ファンドで運営する個室シェルター「つくろいハウス」の元入所者に声かけをおこなってきました。ただ、近年、ホームレス状態になる人の状況が変化しており、精神疾患や依存症、知的障害、発達障害などを重複して抱えている人が割合として多い中、継続して就労できる人を見つけることができませんでした。

コーヒー焙煎は、技術の習得に時間がかかる仕事であり、チームワークも必要とされます。かつては失業などの経済的要因がきっかけでホームレスになる人が多かったのですが、近年、官民によるホームレス支援が広がった結果、人数は減少したものの、メンタル面も含めた複合的な困難を抱えた人たちが路上に取り残される状況になっています。そのため、コーヒー焙煎の仕事とのマッチングが難しくなってきました。

当団体では、医療関係者とも連携をして、複合的な困難を抱えている人が地域で生きていけるための支援を行なっています。長年、お客様に支えられて継続をしてきたコーヒー焙煎事業を終了するのは断腸の思いではありますが、私たちの使命はその時々に応じて利用者のニーズにあった支援を提供することだと考えています。

現在、コーヒー焙煎事業に従事しているメンバーには、年齢やその人の状況にあった仕事を作る準備をしており、今後もカフェ潮の路で活躍してもらう予定です。
これからは既存の型に人をはめ込むのではなく、一人ひとりの特性に合わせた就労の形を考えていく所存です。

長い間、潮の路珈琲とメンバーたちを支えてくださり、ありがとうございました。心から感謝を申し上げます。
今後とも、「カフェ潮の路」をよろしくお願いいたします。

一般社団法人つくろい東京ファンド